ゲーム+α日記(2003年7月)

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7/30(水)

 「このゲームのタイトルが『こころナビ』であること」を念頭に置いておけば、『こころナビ』の話が分かりやすくなるのではないか、論理的ではないにしてもどこか納得できることがあるのではないか、そんな思いでゆるゆるとプレイ継続中。
 そのつながりを証拠立てるものはなにもない。もっとも、証拠立てることなどできやしないことがらではあり、プレイヤーが「なんとなくそんなふうに感じる」ことができれば、それは大いなる達成と言えるのかも知れない。
 この種の問題は、あるのかも知れないと思えてかつ気が向いたなら、あることにしてしえる。その気になるかどうかは、ゲームの残りが鍵を握っているのだろう。それにしても、ヒロインを過半数残しているというのに、進行の勢いのなさはまるで余生を過ごしてでもいるかのようだ。


7/27(日)

 新宿系グラディウス(宇宙マフィアはデストロイゼムオール)と体当たり警察官(銃そっちのけでスピンしまくり)。
 なんでまたこんなことに。

 『サイヴァリア』廉価版というのを見ていて、その流れで。いつからこうなんだろう、訂正されたらこっちのリンクも消しておかねば。
 しかしこの廉価版のセコさたるや、今日のこの更新とタメを張れそうです。


7/26(土)

 『こころナビ』に戻って二人目、年下の幼なじみ・小春ルートをクリア。
 今週はどうにもゲームの時間が取れず、そんな中で少しでもゲームを進めた気になるためにはと、「セーブデータを拾って最も短時間でクリアできるキャラ」を選択した次第。愛がないなあ。

 しかし、そのような当方の低いテンションに、ゲーム内容まで呼応して欲しくなかった。もう小春がかわいそうで見ていられません。予想以上のスピードでゲーム終了。
 好きなときに会話を始められる、それはいいけれど、好きなときに会話を終えられる自由を主人公に与えたのは誰だ?
 彼はずいぶんといただけない積極さを身につけてしまったものです。ラスト近くの新展開もアクセントどまり。それで世の中通っていけるなら、そりゃ幸せだろうなあ。
 いや、案外そうなのかもしれない。これだけ図々しく振る舞っても人は人からつきあってもらえる、そういったことを示しているのかも……
 って、また憶測だ。やめよう。


7/22(火)

 道草というには腰を落ち着け過ぎな態度で、『R-TYPE FINAL』に手を出し、翻弄されたり我を忘れたりしていました。
 高名シューティングのシリーズ最終作と宣言する意気込みと、「エンディングテーマに声優さんを起用」「『泣く女を残して走り去るパイロット風』という1ページ広告」の噛み合わなさが楽しめた発売前でしたが、いざリリースされてみれば笑える方の要素は忘れてゲーム屋に駆け込むのが都合のよい購買者の心理でしょうか(欲しかったと素直に言え)。

 そんな『FINAL』は、予想に反して自機を集めるシューティングでした。
 知らなければ確実に死ぬトラップと、それに必ず引っかかる自分の人の良さの両方がフル回転して、難易度最低でもミスしまくり。そんな中にも進展はあって、1ステージクリアするたびに、ときにはゲームオーバーになってさえ、新たなデザインや武器を携えた自機がプレイヤーに開放されます。
 自機をとっかえひっかえしていくことで、慣れが退屈さに変わる序盤のステージでも新鮮な気持ちで遊ぶことができるというしかけです。
 装備の貧弱な機体を選べば、楽勝ステージも緊張感を取り戻す。低レベル同士で拮抗した戦いとは、難しさのインフレに頼らないナイス飽き対策ではないでしょうか。偵察専用という設定の弱々しい自機を扱って、その使えなさに悪態をつきつつ楽しんでおります。

 自機の種類は公称99種ということで、そうそう簡単にはコンプリートできないことでしょう。折しも、椎名号ことR-9A3"LADYLOVE"が登場したところで一息。
 しかし、この機種の、文字通り裏を読まなければ出現させることができなさそうな待遇には、補欠選手を「秘密兵器」と名付けて最後まで温存しておく監督のような意趣が感じられて、やっぱり制作と広報とのギャップが気になってしかたありません。
 これ強いのかなあ。ちょっと試したくなってきた、もう1プレイ(←まったくもってゲームの思うつぼ)。


7/19(土)

 あの娘へふらふらこの娘へふらふらと方向定まらずさまよっているうち、『こころナビ』初クリアはさすらいのデータ娘・ルファナで迎えていた。
 似たものどうしってことですか。

 しかしこれはどうしたものだろう。キャラの会話なら個別ルートに入る前の方がよっぽど面白かった。容姿は派手でかわいいし、イベントグラフィックなど目を奪われる美しさ(エロシーン除く)なのだけれど、文章を読んでも読んでもこの子のことが届いてきませんでした。当方心が綺麗でないもよう。
 エピローグもハッピーぶりが軽すぎるきらいあり。てっきりWeb内で二人幸せに暮らし、現実はぬけがらくらいはやってくるものと思い身構えていたので、ほっとしつつも肩すかしを食らった気分です。
 いっぽう物語背景では、この娘が最重要人物であるらしい。これまたさっぱり置いてけぼりなのだけれど、独力でだって世の中に広めてしまえるソフトウェアへのロマンみたいなものが底流にあるんではないか。さらに、それはこのゲーム自体についても言えるのかも知れない。
 しかし憶測はよそう。それに基づいて「実感が湧かない」なんて言ったって意味がない(←そうまでして言いたいか)。
 妹さんの人生が何やら良い方へ向かいつつあるらしいのは救いでした。

 声資源の割り切った出し惜しみぶりに、未クリアのままの『キャプテン・ラヴ』がふと頭をよぎりましたが、キャラ初登場時とアダルトシーンのみというこちらの方がはるかに上を行っている。道中ずっとサイレントだなんて本当に仕様なのだろうか、まだ疑わしい。
 声のありなしでどの世界での出来事かを示す、みたいな大技にでもなっていれば面白いかな? と思ったけれど、プレイヤーに悟られた瞬間に興ざめするよなあそれ。
 これまたどうしたものか。


7/16(水)

 しかしこの『こころナビ』の登場人物たちの性格は、簡単に底が割れすぎのような気がする。
 ネットだけが生き甲斐と見せてすぐに知り合ったばかりの他人と親しく話し込むし、がさつと紹介した先から乙女心らしきものを垣間見せるし(←しかし言ってて恥ずかしい)、不良気取りがすぐ優しい心持ちを暴露する。
 それらいちいちに主人公は驚いていて、あちらの世界の彼が驚いているのだからそれらは確かに不自然だったり似つかわしくなかったりするのだろうけれど、こちらはつきあって日も浅いうちに早速別の面を紹介されるので、どちらの振る舞いが基本的、と判断することができない。
 彼らの日常を描くのにもう少し時間を割いても良かったのではないかと思います。

 そんな中、妹役の人からは、これもまだ彼女の出番が少ないせいもあるかも知れないけれど、一段と根の深い悩みを感じる。何とかしてやりたい、というか、何とかなってもらいたいと思う。
 彼女の抱える問題が、根暗なふりして一般人な主人公が救える程度の浅いものであればいい。それで彼女の憂いが消えるなら、自分がシナリオにがっかりする代償もやむを得ません。
 もしそうでないのなら誰か、主人公に代わってあの子に手をさしのべてあげてください。誰にでもおいそれと務まる役ではないだろうけれど。


7/13(日)

 丹念にといえば聞こえがいいけれどその実ただ断続的にしか進めないという理由で、ちびちびと『こころナビ』を進める。
 このゲームではWebに革新的な技術が導入されていて、なんとあちらの世界を五感で知覚できるということです。サイトはただ閲覧するものではなく、データが具現化した建物や本に実際に触れることで情報が得られるし、ハンドルネームだけの存在ではなくキャラクター化してチャットが可能に。
 ……わざわざ面倒臭くしてどうするんだと思いますが、これがアダルトゲームだということを思い出せば、そういう設定の意図はよく分かります。
 それにしても、こんなシステムがない世界で良かった。文字列情報で手一杯、多方面からの情報の襲来についていけないのは、現実でも『FFXI』プレイでも、いやというほど思い知らされています。そこまで進歩していない今が心底ありがたい。二次元の絵でさえ読み取り切れないというのに。
 そんなすごい世界の話を伝える手段がほとんど字というのには、ほっとさせられます。

 あとこの主人公、ネット引きこもり予備軍の割にはやけにあっさりと他人と交流を深めていきます。しまいには「そうか、(中略)僕は…寂しかったんだ」とか納得する始末。
 「はじめまして」と「この前はどうも」の間には、これまた深い溝があるものですよ? せっかくできた関係がちっとも持続されないから、周囲とのとっかかりを失い続けたまま、いつだって物事は新鮮に、あるいは得体が知れないように見える。それを前向きに捉えられるような発想の転換というか折り合いの工夫というか、そういうものと無縁でいられるなんて、この幸せ者。
 ああ、こりゃこっちの話だった。


7/10(木)

 『Maybe』ごめん。やっぱ君は後回し。

 最近のゲームタイトル群に対しては何が何やらさっぱりの無知者ゆえ、もうこうなったら題名の響きで即決しよう、という名前買いの衝動に従って、今回のターゲット獲得と相成りました。
 『こころナビ』
(Q-X)
 遊ぶと決まったらその時点で情報ストップ。遊ぶかどうかを決めるための情報であるはずだ。それ以上の事柄はすべてゲームの中にあるのです。

 パッケージ表のキャラ絵が実に楽しそう、そして裏側には、あれ、これもしかしたらいやらしいゲーム? と勘違いしそうなグラフィックが踊る。
 説明書を見てみればちょっと実現しそうにないキャラの組み合わせを使ってまで、楽しげな雰囲気を作り出そうという懸命さがすばらしいと思いました。ネット中毒な兄妹の物語です、と遊び手に正直である必要なんてどこにもない。
 そのギャップにくらくらし、オープニング曲の「いきなりサビ、その後長々と間奏、そして締めは伸びやかな高音の真っ向勝負」というやや食わせ者な構成にのけぞりながら、いざプレイ開始。
 といったところで(本編はまだなのか)。いや、この曲はかなり気に入りました。


7/7(月)

 そんな調子で一本、別のゲームに狙いを定め、インストールまでしたところではたと気づいた。
 
『My Merry Maybe』の発売日がもう今週に迫ってるじゃないか!

 ドリームキャスト版が発表されたその瞬間に、先行発売のPS2版はどこへやら、「延期」のレッテルを貼りつけ、楽しみにしながらも遠ざける扱いをしてきました。
 その猶予ももうすぐ切れる。
 ここで別のゲームを始めたら、『Maybe』のプレイは確実に一ヶ月遅れる。今は『FFXI』が常時割り込んでくるから、もっと先になるかも知れない。楽しめるのは確実だろうしその楽しみが時とともに風化されることのないであろう『Maybe』にもう少し待ってもらうか、あるいは気持ちを軌道修正し、数日空けて『Maybe』を迎え入れるか。
 やあしくじった。どうしよう。


7/6(日)

 こうして情報を受ける主導権を明け渡したとはいっても、それは『FFXI』に生身の自分が参加しなくてすむようになっただけのことで、ゲームを遊ばなくなったわけではなく、余暇生活は従来からだいぶ削られた形になっている。
 何といっても『FFXI』は、3時間ぶっ通しで敵を倒し続けてレベルを一つ上げて満足、といったゲームであって、それがあの世界における過ごし方の一般であるようなのだ。しかしそれは自分には負担が強すぎて、ゲーム終了後2時間ほどは寝入れないのを覚悟しなければならないのは、始めてから半月以上経った今でも相変わらず。
 ということで、翌日に仕事を控える日〜木の夜には本腰入れて遊べないと分かってきた。

 ならいったいいつ遊ぶんだ、との悲しい気持ちに、もうレベルアップに血眼になるのはよして、週末をあっちでゆっくり過ごせばいいじゃないか、そして平日は違うゲームで遊べよ、と言い聞かせている最中。
 最後のが自分のもくろみなのだけれど、果たして時間を少しでも取り戻すことはできるだろうか?


7/2(水)

 唐突にだけれど『ファイナルファンタジーXI』日記終了。少なくとも、どこからもやる気が漂ってこない無気力プレイヤーによる辛気くさいプレイ日記は終了。いやーこんな形で終わるとは予想できなかった。
 もっとも、明確なクリアの線引きがないこのゲームでは普通の終わりの形はないのだから、予想なんてもともとできるものじゃない。積極的な行動の意志がないということは、積極的に終わりを迎えようともしないはずだから、進んでゲームから離れることによっては終わらないはずだ。
 メーカーがサービスをやめるとかデータが失われるとかゲームを続ける資金がなくなるとか、そんな外部の事情によってのみ、このゲームは強制的にうち切られ得るのだろう。漠然と、そんなふうに思っていた。

 日記の最終日、出来事の書き終わりが見えてきたころ、突然、上に挙げたようなのとは別の理由による終幕が来たのを悟った。
 ゲームの主人公に任命してきて、自分が思うように操ってきたヒュームの彼、役立たずな赤魔道士の彼が、自身の意志を持ったと感じられたのだ。
 彼が感じたのは、危険な旅を終えたことによる解放感と達成感、そして仲間に出会えることへの喜び。それら、特に最後の感覚が、自分のよりも遙かに強い何ものかの思いとして実感され、その発信源が画面の中の彼であるらしいと見当をつけたとき、もうこのゲームに自分の出番はないと分かった。
 ここから先は彼の舞台だ。世界の謎もコミュニケーションへの挑戦も、自分がしゃしゃり出て何でもかんでも受け止める必要はない。彼がいる。彼が自由に行動すればいい。
 今後あのゲームについてもし何かが書かれるとしたら、それはあの世界で彼が体験したことをそのまま引き写すような形を取るだろう。またそうあるべきだ。これまでのように陰気に包まれるのは後退だし不幸だ。これから先は、彼にゲームの中でノンプレイヤーキャラクターのように過ごしていってほしい。

 そして彼を見送った自分は、安泰なプレイヤーの玉座に戻っていく。
 やれやれ、まったく不安に揺さぶられた半月間だった。

 あ、今気付いたけど、この終わり方って連載の打ち切りのパターンそのままだ。この先いよいよ新展開が!(完)ってのは。
 ま、そう見えてもしょうがないか。



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