ゲーム+α日記(2005年10月)

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10/30(日)

 なんだかんだと忙しい日の安らぎに、ふと気が付くと、『苺ましまろ』攻略本の一枚絵をじっと眺めたりしていることがよくあります。
 この本の最初から10ページまでは、これまで雑誌や単行本の表紙として掲載されてきた絵が紹介されているのですが、それを見つめるのです。ただひたすら、じっと。

 例えば、単行本4巻の表紙の絵。アナと美羽が、盛りだくさんの甘味とともに、おやつの時間を過ごしています。
 テーブルを中心として二人が分かれる線対称の構図にまず惹かれ、続いてこのマンガお得意の「足の届かない椅子に腰掛ける」姿の子供ぶりに大注目。なんと大きな椅子なんだろうか(違う)。
 しかる後に、小物の一つ一つにおもむろに目を向けるのです。
 いったい、この椅子を、バッグを、靴を、ケーキを、描き上げるまでにどれだけ手間をかけているんだろう。そう思わずにはいられない、細部への神の宿り方だと思います。
 そして、二人ともこっちを見てるけれど、飲み食いはやめていない。おおかた、ちょっと呼びかけられて目を向けた、そんな状景なんでしょう。
 その一瞬を写真に収めた上で、写すようにこの絵が描かれた。そんな気がしてならないのです。

 こんな調子で一枚一枚を鑑賞していくと、30分やそこらはあっという間に過ぎ去っていきます。
 畳の目を数えて過ごすのと、どっちが不毛だろう。


10/21(金)

 見晴らせるマップ範囲が狭くて、クオータービューで、主人公に移動以外の行動手段があるドットイートゲームのことを、世の人は『パックマニア』になぞらえるのではないか、と、『ロンドニアンゴシックス』を遊びながら思いました。
 自分は『パックマニア』遊んだことないから、参照タイトルとして挙げられないけれど(こういう形でしか)。

 ところで、『ロンドニアンゴシックス』では主役の女の子のためにいくつもの衣装があり、着替えることでそれぞれが持つ特殊な力が使えるようになるのですが、着替えの都度、
「いくつもの☆を出しながらくるっと1回転 → 光に包まれつつ衣装スイッチ → 両手で裾を持ち、片膝曲げてお辞儀」
のコンボが繰り出されるのが大変よろしい。用もないのに着替えまくりです(脱いだ状態はない)。
 これがゴスロリの力なのか。それなら言おう、ゴスロリ万歳と!(たぶん大間違い)
 あと、時折出てくる立ち絵も全ての衣装に対応しているっぽい。絵柄は好みからほど遠いけれど、こういうこだわりは大好きです。このゲーム、案外こういうところから作られ始めたんじゃないのか。


10/19(水)

 むう、暇が取れないのう…
 ゲームから遠ざかる日々の連続でややストレス。睡眠時間を削って励むほどの余力も、今の自分にはない。
 それでも、早くもニンテンドーDS最大の惑星登場かと発表時から注目していた
『ロンドニアンゴシックス』だけは遊んでみました。副題だろうが、この先タイトルに「ロリィタ」とつけるソフトと対面する可能性を考えてみれば、タイトル買いする気持ちくらいは残しておきたいものです。
 中身が『パックマン』とは思いませんでしたが。マップが拡大されていて見晴らしが利かない分、回避策を用意した『パックマン』。
 まあいいさ、アイテムや人名やらにもピンと来ないので、これを機にゴスロリ業界でも勉強してみましょうか(そんな時間あるならゲームしろ)。


10/11(月)

 『苺ましまろ』攻略本の、縦軸時間・横軸場所で組まれたイベントの行列にくらくらしながらもう1周する。
 全く同じものを自分でもメモっていたんだよなあ。いろいろ迷って虱潰しに調べるしかないと腹をくくり、すぐ音を上げたのでした。一つ一つがあまりに下らないから潰し甲斐がないし。

 ときに、このゲームでは「本来女の子がいるのにデートに連れ出したために空いた場所で起きるイベント」というのがあります。この攻略本の表によれば、それは通常プレイでは起こりえない(デートに誘えないから)ゲーム序盤にも組まれているとのことです。
 ゲームを作る側にしてみれば、わざわざ「起きるはずのないことには対処しない」という例外を作る方が厄介だろうから、分からないではない。しかしこういうシステムの裏側を見せるのは、システム自体を売りにするゲームでない限り、得策とは思えません。ギャルゲーなんだし、華やかな表舞台だけに目を向け続けさせて欲しいもの。
 これがゲームブックくらいだったら「本にここまでのシステムを盛り込んだ!」と思えてちょうどいいのだけれど。遊んだことがある限り最も面倒くさかったゲームブック『パンタクル2』の魔法戦闘システムを思い出しました。
 これでイベント群が面白ければまだ救われるんだが(←致命的)。

 それにしても、『苺ましまろ』の登場人物から完全に「内側の人」として遇されているこの幸せな主人公は、いったい何者なんだろうか。
 ゲーム開始直後、姉の知り合いとして主人公のことを覚えている千佳は、主人公のことをこう紹介します。
 「この人はね おねぇちゃんの幼なじみの お兄ちゃん」
 あの世界において「おねぇちゃん」こと伸恵と同格の扱いを受けているというのは、まったく驚くべきことです。あのマンガでは、登場人物の5人以外に対する他人扱いが徹底されていて、他者が割り込む余地などないからです。
 本来あり得ないはずのことがらなのに、なぜか実現していて、しかも違和感がない。いったいこれは、どういうことなんだろう。

 これに対する答えは、まだ固まってはいません。しかし、主人公の振る舞いが、この謎を解く鍵になることは間違いないと思います。
 少なくともイベントの中身で、この主人公はほとんど何もしません。その背後には、原作にできるだけ手を加えないようにとの方針があるのかもしれません。でも、たとえ狙いが別のところにあったとしても、主人公のその態度から、「何もしなくても、そこにいるだけで信頼されている、この世界の構成員」という解釈が生まれて、それがこのゲームの原作と調和しているのではないか、と思えます。
 あのいたずら好きの美羽でさえ、出会えばごく自然に「あ…お兄ちゃん」と呼びかけてくる。あたかも、実の姉妹である千佳だけでなく、みんなにとって「おねぇちゃん」であるところの伸恵に挨拶するように。
 ひとつの仮説は、主人公が本当に誰かのお兄ちゃんであること、なんだが、これですっきり納得するためにはもう少し慣れが必要な気がします(←必要なのは慣れか)。

 不満を挙げればきりがないであろうこのゲームでも、この点については原作と目指す方向が同じなのではないかと思えて、嬉しくなるのでした。
 でもそれも多分、一瞬だけ偶然同じ方を向いちゃっただけなんだろうなあ、と、デート(と、これもプレイヤー側の解釈だけれど。あの子たちは誰もデートだなんて思っちゃいない)の後に届くメールの文面を見て溜息。千佳が顔文字を操るのさえ認めがたいのに、アナに至っては語尾にwとかつけてきやがりますよ!
 今度ガツンとしつけてやらなければなりますまい(でも主人公には無理)。


10/2(日)

 そんな悶絶を挟みながら、『苺ましまろ』の全キャラで一つエンディングを見終えました。
 一人では決して生き延びられぬであろうマスコットキャラ・茉莉(まつり)を見ていて、自分には父親役は務まらないなーと改めて思い、唯一の同年代・伸恵の似合わない晴れ姿にびっくりして、英語が話せなくて悩んでいる転校生・アナに主人公が提示した解決策に唖然として。
 そんなこんなで、勝手に一つけじめをつけました。

 さあいよいよ解禁、と喜び勇んでマンガの2〜4巻へ。こらえた甲斐のある至福の時を過ごしました。
 じっと見ていれば、コマをたどっていればそれだけでいいし、それ以上何もできない・しないというこの感覚。これは最も「萌え」に近いと感じました。
 だからこそこの間、この日記に入って丸6年にして初めて、前置きも注釈もつけずに「千佳萌え」って使った。むしろ『苺ましまろ』で自分の「萌え」を定義する、そんな意義深さがここにはあったのです(意義深さ?)。

 そんなふうに一つの言葉にひっそりと賭けてみた思いを打ちのめす内幕が、ゲームにはありました。いや、ゲーム自体ではなく、問題はその命名にあるのか。
 これも1周制覇を待ってようやく封を開いた攻略本(『苺ましまろ ざ・こんぷり〜とがいど』、メディアワークス刊)にて、「出かけてみたものの女の子に会えなかった場合に加算され、蓄積によって別のCGを見られる」システムがあるとのこと。その蓄積ポイントを「萌えポイント」と称するのだそうです。
 外れを引いたらなぜ萌えるんだ。もしここに原作で突っ込み役を務める千佳がいたなら言うであろうセリフを出そう。何だそれ。

 何が間違ってこんなへんてこなシステムができあがってしまったのか。「最初から間違っていた」以外の答えを探して、もうしばらくつき合います。
 それが、今や原作信者となった自分の定め。1プレイでの最多デート回数調べとか、ぼちぼちやってみようかねえ。



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