ゲーム+α日記(2006年7月)

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7/27(木)

 どこの『ゴッド・オブ・ウォー』の主人公かと思うような二刀流ハゲオヤジをゲストに迎え、移動手段も充実して、『ファイナルファンタジーXII』もいよいよ終盤か。
 終わるだろうか、終わらせられるだろうか。ここまで来たら、是非うまいことストーリーを締めるネタを提供して欲しい!

 ひとたびこのゲームでエンディングを迎えたら、残した他の遊び込み要素に手をつけることはないのではないか、という漠然とした予感があります。
 その予感はこれまでのストーリーから来るもので、これだけ境遇の異なった人たちが一つのことのために集結することは極めて稀だろう、その稀な出来事が一旦閉じてしまったら、たとえ話が終了していない時点までゲーム内時間が遡ったとしても、閉じたということが自分には刻みつけられ、再開の大きな妨げとなるのではないか、そんな気がしています。
 ヴァンとパンネロ、アーシェとバッシュ、バルフレアとフラン、それぞれの2人組は今後も行動をともにするだろう、しかし偶然一点で交わった3本の線が再び触れあうことは、もうないのではないだろうか?

 終えてもいないのに時期尚早な思いではあります。
 あるいはしかし、こんな予想を超えたストーリー展開であったらどうしようか。そうであれば、それはまた、楽しみも恐ろしさも呼ぶことでしょう。
 もう100時間を費しているんだよなあ!


7/22(土)

 それからもしばし寄り道を重ね、満を持してと『ファイナルファンタジーXII』の本筋を先へ進めたものの、敵の強さはどうもこちらの成長を若干上回っていた様子。
 この苦労はやりがいがある、しかし長時間はしんどい。そんなやせ我慢も交えて、どうにか古代都市へとたどり着きました。
 この扉を開くことができた自分に乾杯。この謎かけは普通に解けるものだろうか(←ヒントを見落として勝手に難しくした可能性は?)。

 ところで、戦闘の際に手持ちぶさたにならないよう、どのキャラも物理的攻撃のために武器を持たせていますが、ことパンネロに関しては最初からアタッカーの期待はかけませんでした。
 それをいいことに彼女はネタ武器に走っていき、今や数ある武器種の中でも最も頼りにならなさそうな両手杖・両手ロッドが彼女の得物。背丈ほどもある杖を内またポーズで構えるその姿は魔女っ子まっしぐらです。
 敵を殴ったつもりが徐々に回復の魔法がかかっていたり、かと思えば敵の動きを完全に封じる神業的な追加効果を繰り出したりと、武器の特性に左右されるその気まぐれさが最大の持ち味となっていた感があります。

 そんなパンネロが、中ボスとの激戦も終盤にきたあるときふと思い立って、広範囲を攻撃する強力な炎魔法を味方にかけてみた。
 もちろん、そのとき味方が全員、魔法を跳ね返せる壁を身にまとっていたからこそのいたずらではありました。
 戦いの場に臨む人数の回数分、その魔法は弾き返され、敵に向かっていきます。その結果を見て、目を丸くしました。恐怖の3倍返し、ここに成立。
 その威力は、残り体力が僅かになったところで守りを固め、こちらの攻撃を耐えながらあがくボスのとどめを刺すのに十分でした。

 彼女は役に立つ。
 認識が改まりました。いわば、遊び人が賢者になれると知ったときの衝撃。
 魔女っ子にしてきたのが報われる日が来るなんて、思っていなかっただけに嬉しいです。


7/18(火)

 『ファイナルファンタジーXII』の戦闘に苦しさを感じ出したため、お金を稼いで装備を調えようかと、話の本筋から逸れて、ゲーム内の住人によって募集されている賞金首を狙いに方々を巡ってみました。
 強くなるにはレベル上げという手段もあるけれど、ただレベルだけが上がっていく様子には忸怩たるものを覚える当方です。それは最終的な救済措置として取っておきたい。

 しかしながら、懸賞がかけられるだけあってどいつもそれなりの強さであり、それでも単発のボスであればこちらにも必殺技の連発という対抗手段(全魔力を消費するため一回限り)があるものの、厄介なことにはボスにたどり着くまでのザコ戦ですでに苦労するのでした。それではザコとは呼べない。
 楽をするための寄り道がこのように辛いのでは本末転倒ではないか、そう思いましたが、防御力を初めとして戦闘パラメータを地味に上げる補助魔法を使っていくことでどうにか切り抜けられることに気づいて、よせばいいのにやる気回復。
 つい張り切って朽ちた坑道などへと挑んでしまい、相当な時間をかけて奥までたどり着き首尾良く標的を仕留めて我に返れば、同じ手間をかけて戻らなければならない現実がそこにありました。
 いちいち相手をするのが面倒になって逃げようとして見つかって、集団に追いかけられて青息吐息の帰り道。
 何をするにも厳しいことには変わらないようです。主人公が被占領国民だけあって、冒険に王道などないということか(注:パーティーに王族がいます)。

 しかし、ここで苦労したことは、報酬で揃えた装備品以外のメリットを自分にもたらしていました。戦いを有利に進めるための基本が、遅まきながら叩き込まれていたのです。
 ストーリーに復帰して迎えた、FFシリーズでは著名な人物との決戦。
 そこには、防御アップ・速度アップ・攻撃力倍増・体力倍増と魔法でガチガチに守られた王女アーシェが、敵をフロアの端に追いつめて鬼神のごとく剣を振るう姿がありました。
 そして戦う二人の後ろには、王女をサポートし、その合間には自らも遠隔攻撃を仕掛けるなど、余裕の心持ちで戦況を眺める男女の空賊コンビ。姫の一撃ごとにざっくり削られる敵の体力。
 この風景が現れたことに、プレイヤーとして快哉を叫んだ場面でした。力を渇望する者が思うままに力を行使する、この一致こそ見たかったものなのだろう。


7/16(日)

 いや、すごいすごい。『ファイナルファンタジーXII』の本気度に、物語モードも忘れるほど圧倒されています。

 地下宮殿を徘徊して、ようやく敵の本拠地に乗り込もうかというところで、質量ともに大いに苦しめられました。
 こちらのパーティーは3人組ですが、この場所では敵がそれ以上の数で徒党を組んだりしています。敵の目の前に闇雲に飛び込んでいっても袋叩きにされるだけなので、一人で一体を受け持って、せーので一斉に眠らせ、余った敵を集中攻撃、なんてことをするのですが、それでもちょっと頑張らなければと感じるくらいには歯応えがあります。
 具体的には、敵の特殊攻撃に合わせて、それを無効にする装備に急いで着替えるとか。
 それって反則、とまでは思わなくても、正攻法でない後ろめたさはいつもあります。でもカットできると楽しいんだよなあ、努力が実った気がして。
 寒い懐具合から何とか工面して、魔法を弾き返せるアクセサリーを3つ買っておいて、本当に良かった。大活躍です。

 と、こんなふうに、このゲームではいつも貧乏を強いられているように感じます。
 それを緊張感として楽しむ遊び方を自分は選んでいるけれど、もしかしたら、お金稼ぎのために敵を倒すことでレベルアップにもつながって楽に先へ進める、といったバランス取りが目論まれているのではないか、と、ふと思いました。
 お金もたまらず、それほど強くもないと感じる現状は、あまり戦いにかかずらっていないということなのか。
 特に防具は、敵から追い剥ぎとかもらいものとか、いろいろやりくりしてるなあ。どうしても売り物が欲しいときは、1組買って2人で着回す、なんてこともしています。
 身軽組(物盗り担当)のヴァンとバルフレア、魔法使い組のフランとパンネロ、そしてアタッカー役のバッシュとアーシェ。6人行動で出番は3人、異なる役柄の組み合わせでパーティーを成り立たせます。非番の分は買わない(買えない)悲しさ。
 登場のたびに慌ただしい着替えが繰り広げられるとき、バッシュが気の毒でなりません。臣下の分際で姫のお召し物に袖を通す事態に恐縮しきり。
 その一方で、王女様がむくつけき三十男と同じ衣裳を着用に及ぶはめにもなるのですが、まあいいよね、お強いから(←思いやれ)。


7/10(月)

 不覚にも獣道の意味が分からずに詰まっていた『ファイナルファンタジーXII』でしたが、解明できた今では、頷ける多数のヒントがそこにあったのでした。
 ただ、それでは解けないかも知れないとせっかくゲームが配慮してくれているのだから、情報収集はきちんと行わなければ。

 障害が除かれれば先へと突っ走るのみ。今回の謎の主役である獣ことチョコボを駆って、まずは鉱山へ。それからも、森の先、谷、神の都、そして遺跡へと進みます。
 ここで我らがヴァンに大いなるアクシデントが。アーシェとのつながりを保証してくれていたあの超自然の力を、彼はもはや認めなかったというのです。
 もっとも、その直前に彼の具申は仲間内で採用されていて、すでに外の援護を仰がなくてもやっていける実力を身につけつつあることが示されています。
 もうフォローは不要だと、外部からの判断があったのか。
 するとこのとき、むしろ一人にされたのはアーシェの側だったのかも知れません。どうする、王女様。

 ところで、うちのアーシェはこの段階に至って、「わざ」を一つも使えません。
 国を再興させるために力を何よりも欲する彼女にとって、小手先の技に頼るという発想がないのです。
 当初は魔法の習得さえも拒む頑なさだった。その姿勢から折れたのは、生き延びていくために現実を見据えた上での決断であったけれども、妥当であってもその翻意は不本意であったに違いありません。
 その後、彼女は憑かれたように、物理攻撃を上げ体力を高めるライセンスの取得に努めることになります。

 ……といったような話を作れるシステムの自由さに感謝しています。
 『ファイナルファンタジーXII』では、個人の基礎能力に多少の違いはあっても、原理的にはどのキャラもどんな能力も習得できるようになっています。それを可能にしているのが、全員に共通の能力向上ボード「ライセンス」です。
 しかし一方、主役6人にはそれぞれの生い立ちがあり、性格や目的があります。それを了解し、その設定に沿うように能力の底上げを図るとき、自分が確かにゲームの物語の一部を担っている、と感じることができます。

 自分はこの一連の『ファイナルファンタジーXII』プレイ日記で、ゲームのシステム側に属するいろいろを話に混ぜるよう努めています。それは、一つにはキャラの成長をプレイヤーの裁量に任せた楽しいシステムに対する、そしてもう一つはゲームが公式に用意している物語の側でもシステムに歩み寄ってきていることに対する、返礼のつもりなのです。
 後者について、例えばアーシェが初めてパーティーに加わったときの発言が思い起こされます。彼女はパーティーに「ゲストで参加する」と明言しました。「ゲストキャラクター」は、プレイヤーの意のままにならないイベント的な仲間という意味の、完全なシステム寄りの用語です。それをイベント中の台詞として出したことで、このように進めていけばよいのだと、ゲームから習ったように思います。
 つまり、自分の遊び方は自分なりの必然であるのです。
 このようにして遊ぶのが唯一であると思えることは幸せであり、またそのような幸せが、この人口に膾炙したソフトと接する人たちそれぞれに、おそらくは異なった形で生まれていると想像すると、とても不思議な気分になります。

 と、プレイ半ばにして方針を明らかにするのはいささか気が早い。
 というか、少し心配になってきたのだけれど、このゲームは終わるのだろうか。


7/7(金)

 『ファイナルファンタジーXII』の遠征先で交通規制を食らい、一旦戻れというので、ふと思い立って寄り道をすることにしました。
 砂塵吹きすさぶ砂丘の先にそびえるは、小山と見まごう大きさのドラゴン。彼を猛り狂わせるためでもあるかのように、その首と尻尾には輪の桎梏がはめられています。
 かの竜こそ、好奇心をむき出しにしてヴァンが討伐を約束した懸賞首のモンスター。彼我の体格差をものともせず、請負人は立ち向かいます。迷惑顔の相棒たちを引き連れて。

 巨体の割に攻撃力は高くなく、一撃食らってもせいぜい瀕死程度と、耐えるだけならそれほど厳しくはありません。
 しかしながらその体力は図体そのままの豊富さで、渾身(当社比)の必殺技12連弾が総体力の1割も削っていない様子であったのには、さすがに動揺の色を隠せませんでした。
 それでもくじけない。攻撃を一身に集め、持てるアイテムを総動員して挑むこと30分、ついにドラゴンは崩れ落ちました。
 脇道とは思えぬ総力戦でお腹いっぱい。顧みての回復用品の減り具合には、くじけた方が良かったのではないかと、埒もないことを思ったりもしました。

 ときに、必殺技を放つバルフレアの「うざったいんだよ」というセリフには大いに共感しております。
 いい男だったら、ウザイのキモイの、半端な略語は使わないものだ。


7/1(土)

 オンラインRPGばりの週末プレイで、今月も『ファイナルファンタジーXII』の話を始めていきたい。

 ついにメンバーの一員となれるきっかけをつかんだヴァンの前途は明るいものと思えますが、そこへさらに援軍が。
 これまで彼を縛ってきた現世の身分、そのしばりの届かないところから、後押しの到来です。
 かくしてヴァンに、王女アーシェときちんと口を利く機会が授けられた。このようなことは少し前まで考えられなかった。そして彼もまた、この立場の変化に合わせるかのように、自らの未来を確立しようと心に新たな決意を刻むのでした。

 勢いに乗ったヴァンはその後も、人を寄せ付けぬ隠れ里の長と丁々発止の活躍。
 さらに戦闘面においても、ファイナルファンタジー界の武器殺しとして思い出深い「マインゴーシュ」を得て、敵の攻撃を避ける避ける。
 ニッチな武器の使い手を目指して選んだはずの短剣だったのに、いつしか極めて有能な避け盾役となっていたのでした。
 この成長ぶりはバルフレアの予想を超えていたようで、急ぎ独自の技使いを模索しだす始末。それでも、数値の競争に走らず、別な対抗手段に出られるあたりは、人生の先達ならではと言えるでしょう。

 しかしながら好調なヴァンに、舞い上がるなとばかり冷や水一撃の小イベント。そして全員から軽くさげすまれる主人公。
 この均整の取れた物語運びを好ましく思います。



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