ゲーム+α日記(2010年10月)

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10/24(日)

 いつからゲームは、頑張って終わらせるものになったのか。
 そんな思いをするくらいならやめてしまえばいいのに、それでも諦めきれなかったのは、ご褒美CG目当てが半分、せっかく取り組んだからにはクリアの証を残そうという記録への執着成分がもう半分といったところ。
 『暁のアマネカと蒼い巨神』をクリアしました。今年ではぶっちぎり、ここ数年単位でもまれに見る、長く、辛い戦いだった。

 これは遊び方にも問題があったと、振り返って反省はしています。
 今回は早々に、隠されたイベントの在りかを、あらかじめ調べてしまっていた。のみならず、前もって実績内容も知り、その解除が保証されるようなプレイの仕方を考えてしまっていた。
 それは、このゲームを二度繰り返す愚を避けたいとの思いからだったけれども、そうすることによってさらに、それを愚と感じる気持ちを強めた側面があり、したがってその行為自体が愚であったと言えるのです。
 答えを知って解くこの手のゲームに、何の面白みがあるというのだろう。

 と、プレイに先んじて得ていたのはシナリオのフラグ立て情報だけなのにそう切り捨てるのは、このゲームのシナリオにとって失礼に当たるはずですが、果たしてこのゲームのシナリオは礼を払うに値したか。
 最終章の展開で一応の納得はしました。ヒロインであるアマネカにまつわる謎を明かすにあたって、最も効果的な演出は何か。このヒロインの振る舞いは、それにふさわしくどうあるべきか。そこから延々と遡ってシナリオを作り、しかしパッケージ(プレイ前の予告)にはその内容は伏せて、元気少女っぽさと「世界征服!」という無邪気っぽさでゲームを装う。最後は良く盛り上がっていたし、伏線は頑張って張ったのだと思います。でも。
 このゲームは、遊び始めればすぐ分かるけれども、内容を隠して騙すタイプのゲームです。もちろんそれはプレイヤーを良い意味で驚かすために使われているのであろうとは分かります。でも、そういう奇策に走られて、最終章に至るまでずっと見せ続けられたもののことを思うと、あまり高く評価できません。その予告は、逆効果だったと思う。

 迷宮内の曲が、往年の傑作『カオスシード』を思い起こさせるコード進行で懐かしかった、というのが、CG以外に挙げられる数少ないメリットだったように思います。
 やっぱり、少なくとも初回は、余計な情報を仕入れずに遊ぶのが一番楽しい。次はそうします。



10/17(日)

 やっと『W.L.O.』一人目終わったー。
 愛奈ルートは結局前回の日記のシーンが最大の見せ場で、あとはエロゲー街道まっしぐら。それはニーズに合わせているんだろうけれども、ぐだぐだな印象でした。組織を見返してやる関連のくだりはどこへ。
 W.L.O.が敵扱いされているのが、ともにお世話した思いのあるプレイヤー側としては切ない。物語の終わりってそういうものだろうとは言え。
 それでも終章で少し盛り返す。こういうお祭り気分な終わりは良い。エピローグがそれまでの行いに応じてマルチ(文字通り、家族構成的に)に分岐していると面白いけれど、どうなのだろう(投げやり)。

 ところで、ちっとも待ちゲームの山が消化されない現状に対して、一つ案を思いついたのですが、このタイトルのXbox360版を同時並行で進めるというのはどうか。シナリオが頭に入ったまま、違いを楽しむのに集中できるのではないだろうか。
 いや、どんだけ『W.L.O.』好きなんだ、と呆れられる方が、それぞれのゲームに対して予約から捨て値まで大まかなラインを決め、それを下回る価格に出会ったら入手、と購入行為が半ば自動化されているのに呆れられるより、よっぽどマシだと思いました。
 ストレスによってラインが下がるのが、さらに山積みを助長するんだよなあ。



10/11(月)

 そりゃ、一本に集中しなければクリア速度も遅れるというもの。
 しかし、これだけ熱かったらしかたない。今年のゲームの時期が始まった気分です。

 ナンバリング4作目の『Guitar Hero World Tour』以降、あちこち迷走を重ねてすっかり調子を落としていたギターヒーローシリーズが、今年の最新作、本編では6作目にあたる『Warriors of Rock』で息を吹き返しました。
 と、当方に勝手に弱らせたり蘇らせたりシリーズが弄ばれていますが、嬉しさのあまりのことと大目に見てほしい。

 グラフィックのタッチを一新したものの、その効果はあまり発揮されてこなかった。それどころか、せっかくの絵をほぼ使い回しにして、曲を替えることでタイトル数を稼ぐという、わざわざ損するような方策に走る始末。
 それが昨年の『Guitar Hero 5』と『Band Hero』の困った顛末でしたが、今回は自慢のグラフィックが火を噴いています。
 お馴染みのキャラクターが、熱いロックの魂に触れて(←適当)戦士という名のいろんな怪物に大変身。
 その力は素晴らしいもので、これまでのシリーズの伝統だった「ミスらず弾いていくと上がっていく点数の倍率は最大4倍」「10コンボで倍率の数値に1プラス」「チャンスにもピンチにも使えるスターパワーは、それ専用の音符をフルで2回つなげば使用可能」「成績は5段階評価、パーフェクトだったら特別に1点追加」などの基本ルールも吹き飛ばしてくれます。
 良い。それらは守っても面白さが出るけれど、外してもいいルールだったのだ。自ら課していた枷を破った新境地は、とても広く感じられます。

 一人プレイが大きく拡充されたのも好感触。
 先ほどの戦士が集い、戦いに赴く様をストーリー仕立てにしたモードはやりがいがあり、また要所にはオペラ的な長編曲をうまく当てはめて盛り上げてくれます。なぜ同じバンドの曲が今回は3曲も? と、パッケージ裏の代表収録曲の紹介を見て疑問でしたが、これはストーリーに沿っていたのですね。納得。
 さらに、このタイトル内だけでなく過去作から連れてこられる全曲にチャレンジモードがついていて、じっくり遊ぶのに最適。
 どうもこのところのギターヒーローシリーズは、バンド演奏か作曲モード、どちらも土台は作るもののその先はネットを介してプレイヤー間が自主的にやりとりしてもらうよう誘導し、それを重視していた節がありますが、前者は新作が出れば廃れるし、後者は作曲なんてめんどくさいものにはなかなか本腰を入れて取り組まない。
 用意されたものを遊びたいのです。今作の山ほどの課題を目にすると、嬉しくてたまりません。

 例によって曲はほとんど聞いたことがないものばかりですが、それが学びには好都合。
 楽しみながら曲も身につくとしたら、何と優れた学習の機会ではないか。
 何作もの酷使に耐え、未だに生き長らえている『ギターヒーロー3』のコントローラーに鞭打つように、演奏に励んでおります。



10/10(日)

 そんなふうに市場の回転に対して楽しむ速度がまるで追いつかないものだから、『W.L.O.』(あかべぇそふとつぅ)もやっと一人目、幼なじみ・久坂愛奈(くさかあいな)の章に突入したところ。
 このゲームは適度な長さで区切られる「第○話」構成を取っていて、それもプレイの区切りをつけやすい原因です。そして、一旦離れると、戻る気持ちの壁が日を追って高くなる。プレイが進まなくなりがちです。
 珍しく本名をフルネームで記したのは、ゲーム中でどちらでも呼ばれているからです。どっちが優勢とも言いがたい。他のルートも合わせれば名字の方が多いんだろうけれども、今このときを取ってみれば、名字呼びは考えられません(←静かにこのルートに冒されている)。

 ところでこのヒロインさんが、睦言で妙な理屈をこねてきたので驚きました。
 いわく、「私は痛い目だけでなく、思いを遂げられた嬉しさも既にもらっているのに、今ここでやめてしまったら、あなたには苦しんでいる私を見た辛さだけが残ってしまう。それは納得行かないから、最後まで続けて喜びを味わってほしい」とのこと。
 本当は最後の「喜び」は原文では「嬉しさ」であって、この要約では嬉しさと喜びを意図的に混在させましたが、そうしないと意味が通らなかった。中途半端は嫌、というだけなら一般的っぽくて分かるんだけれども、これはどういうことだ?
 このあたりの機微に引っかかって、面白がっていられるうちは、成長なんてほど遠いってことなんだろう。



10/3(日)

 Xbox360上のフレンド(申し込むと互いがオンラインかどうか、何のゲームを遊んでいるかが分かりやすく見られて、メールなども送りやすく出来ている、本体が備えたシステム。また、そのシステムを使い合っているお互いのこと)に、ギャルゲーが上手なプレイヤーがいて、すごい速さでゲームを片づけていく。
 楽しむには人それぞれの適度なスピードがあるだろうから、それが自分と違うのは分かるけれども、たまにはその能力がうらやましくなることもあります。
 例えば
『暁のアマネカと蒼い巨神』を遊んでいるときなど。

 通常版にもつけてくれたおまけからは、日本のゲームらしいと思わせる細やかな心遣いが感じられたものでした。ええ、指で押されるべき電源ボタンに上半身が、パッドその他が差し込まれるべきUSB端子周りに下半身が、それぞれ配置される趣向の、主人公アマネカの半脱ぎ画像がプリントされた本体貼り付け用シールなんてものを見たときには。
 頭のいい人が世の中にはいるものです。

 ところがゲーム本編と来たら、その心遣いがちっとも汲み取れません。
 せっかく体を張って顧客満足に貢献しようとしてくれているアマネカさんですが、彼女の言っていることがさっぱり分からない。別にこれは一人彼女のせいというだけでもなく、敵も味方も、ストーリーに絡む話をしているほとんどがそうです。
 単語の意味は何となく分かるんだが、それが全体的に何を指しているのかが見えない。これは、現実の学生運動の背景なんかを知っておけば納得できるものなんだろうか。
 あるいは、まとめて何かのパロディで、分かるひとはこの話を透かして背後のまるで違うストーリーを読み取るんだろうか。それはそれでこの話自体が気の毒ではありますが、そうでも考えないと、この浮ついた言葉のやりとりが腑に落ちません。

 あるいは、舞台となる学園の選挙戦における展開。
 対立候補が旧来の堅い支持層を持っていて、途中経過では主人公側の劣勢。そこで演説などで挽回を狙ったものの、直前のできごとによって「浮動票がごっそり失われた」。
 この展開で浮動票が欲しかったのは、シナリオを辿る限り主人公側の方。それがなくなったのに、まさにそのアクシデントのおかげで劣勢がひっくり返された、とのストーリーの進み具合に、やる気が大きく削がれました。
 筋道が通らなくないか。いや、このゲームにストーリーなんて期待した方が間違いだったのか?

 一方、システムは2Dマップを駆け回ってイベントを探していくという、情報を小出しにするのとの組み合わせでゲームを劇的に解きにくくできる手法で、ごめんなさい普通に遊ぶ気になれませんでした。どうも最近気が短くなっていけない。
 中でも瞠目したのはイベントの起こるタイミングがおかしいらしくて、「移動する」を選んで移動箇所を選ぶ「前」に何らかのイベントが起きると、本来移動箇所の指定とセットで行われるべきなのが邪魔されるせいで、その後のコマンドを一切受け付けなくなった、というケース。
 いや、背景はこちらの推測ですが、これに当たるとセーブデータのロードで時間を巻き戻さなければならないという腹立たしさに、これが日本のゲームかと、当初味わえた細やかさからの遠い距離に溜息が出ました。
 バグがこまめなセーブで解決すると考えるなら、セーブ箇所を9999兆個用意しろ。容量の限界がある? ならそんな手に頼るんじゃない。と、白紙の小切手で誘われた劇中のアマネカばりの無茶な正当性を主張します。根本を直さないとだめだ。

 ダンジョンに入ると戦闘モードというのがあって、小さなキャラをクオータービューのマップで縦横無尽に操作しつつ弾を撃ち込んだり壁に隠れたりして敵を撃破する、かというと、全くそうではなく、何と戦闘はセミオートで進みます。
 すなわち、敵に近づいて、敵の攻撃を受け止めるメンバーを決めて、後は見ていると勝手に動き、射程圏内に入ったら飛び道具どうしで戦い始める。武器がバットでも飛び道具。素振りで風でも飛ばしているのか。
 体力が心細くなってきたらボタンを押すと時間が止まるので、割り込んでアイテムで回復させる、という簡略仕様。
 正直物足りないけれど、何とかしてボタンを押したくなるのがゲーム好きの人情というもの。ここでは、「扉を開ける」アクションに希望が見出せました。
 扉は敵も敵弾も視野さえも、全てを防ぐ無敵の壁。そして扉の開閉は先ほどの体力回復と同じく割り込み操作に当たり、邪魔されずにいつでも、戦闘の時間を止めて行える。特に射程は視野と関係があるため、扉の操作によって敵・味方の行動を間接的に操ることができるのです。
 具体的には、主人公たちを扉のすぐ近くに配置し、「弾の交点が扉よりも敵側にあるなら、すれ違った段階で扉を閉める」ことで、無傷で敵に攻撃を当てることができます。
 あるいは、なぜか敵は連射できないが味方は連射可能な制度との組み合わせで、「敵が弾を撃った直後に扉を閉め、弾が扉に当たって消滅した直後に扉を開けることで、敵が弾を撃つ前に味方が弾を撃って敵に当てる」ことができ、これを繰り返せばやはり一方的に攻撃が当たります。
 つまり、このゲームの戦闘は扉の開け閉めボタンをタイミング良く押していくゲームだったのです。無傷を通すには成功判定がかなりシビアで、狙ってこういうシステムにしたならなかなかのものですが、たまに扉に突進してきて閉めたら動けなくなる敵もいるし、多分偶然の産物だろう。
 …ゲームっぽく遊べたのが嬉しくて、こんなに頑張ってこのゲームの戦闘を説明してしまいました。

 そんな、割といただけないこのゲームの魅力は、一にも二にも絵、これに尽きます。これは期待を裏切っていない。
 見た段階で分かる要素だけが頼りなんて、最低の保険しか効いていなくて悲しいものですが、絵を見逃さないための攻略方法も頼りに励みます。
 それが早くこのゲームから去るためならば、努力の根拠が揺らいで切ない。遊ぶことに浸っていたいものです。



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