ゲーム+α日記('99年10月)

'99年 9月


10/31

 Memorial Games追加:Kanon。こんなもの書いてるからゲームが進まないという話もある。でも精算はしておきたい。

 「To Heart」やっと遊び始め、噂のマルチシナリオをクリア。
 少し悲しかった。大きな感興を覚えることがなかったから。別れをテーマにしたシナリオへの反応が鈍ってしまっているらしい。
 発売順に遊んでいくのが正しいあり方だろう。「To Heart」で、「ONE」で、そして「Kanon」で1年ごとに泣ける人が一番幸せだと思う。

 たまにはコンシューマー機で遊ぼうと、「プリズマティカリゼーション」を立ち上げてみる。名前だけだと何のゲームかさっぱり分からず恥ずかしくないな。遊んでみるまで買った自分も知りませんでしたが。名前買いってのはそういうものだろう。
 で、プレイ。なんだ、これも読み物だったのか。
 …これはすごい。

 夏の避暑地で受験勉強をしましょう! と幼なじみに誘われて出かけてみればそこは管理人・隣室の客を含めてギャルばかり。小学生から23歳家事手伝いまでのたれ目っ娘が勢揃い。
 そして彼女たちに無関心な主人公。

 彼の思考は猜疑心に溢れ、物事を皮相的にしか解釈できない性格が発言・行動・自問自答に満ちている。自己完結から抜け出せないことに焦りといらだちを覚えながら、臆病であるが故に仮面を外すことができずニヒルな外ヅラを崩せない。

 なんて鼻持ちならない奴だろう。そのねじれ具合にはとんでもなく共感を覚えますよ。残念ながら自分には彼の持つような広範な哲学・文学的知識の背景がなく、彼の如く衒学趣味には陥れないけれど。
 もしかしたらこのゲーム硬派なんじゃないかと思い始めた。一点爽やかキャラに変身して終了、なんてオチは願い下げ、このまま突っ走ってもらいたい。
 ギャルゲー雑誌がこれをどう取り上げようかと苦しむ様子が目に浮かぶ。キャラ紹介に留めるほかないかも。だまされて買った奴が絶対にいるぞ。


10/30

 出張から帰ってきた。まさか朝6時から働くとは思ってもみなかった。寝ても寝ても寝足りない。
 そんな感じで自分の時間はこれから加速度的に削られていきそう。何とか睡眠時間を削るとかで補っていきたいと思っていたのに休日がこのありさまでは情けない。
 ホームページの更新どころかネットサーフの時間もなくなりそう。そうなると金ももったいないし、夜11時以降は全くつながらない上にアクセスに時間のかかりすぎるODNに愛着はないから、別のプロバイダを探そうか。立地が悪いのかも知れないけれど。

 ゲームの時間も取れないなあ、これが社会人というものか、などと妙なところで実感に浸る。もうゲームを買うこともなくなるかも知れない、と思いながら買い物ついでにショップを見ていたら「風のクロノア」があった。
 …購入。来年かな。

 …さらにもう一本買う。とととてもタイトルは言えません。みんな「6インチまいだーりん」が悪いんだ(なすりつけてもしょうがないのに)。というかその恥ずかしいパッケージを何とかしろ!(マジでこのまんま)
 手にとってレジに持っていく身にもなって下さい。頼むから(←行くな)。


10/27

 実はCDケースの中は「バーチャファイター」でした! というオチもつかずに手元にある「To Heart」。
 こうなってしまった以上、借り物でもあることだし優先して遊んでいきたい(←それじゃ貸方の思う壺)から週末に時間を作ろう。
 今はとりあえず説明書だけを読む。予想外なことにこれは「ゲーム」だった、少なくとも今までの「ノベル」よりは格段に。
 まさか放課後の校内徘徊にルールがあるとは。むう、さらに時間がかかりそう。クリアできるんか〜?


10/26

 目をくらませた怒りが時を置いて静まれば、テープに落としたBGM群に深く聞き入る心構えもできる。
 特にこの「追想」はずっと聞いていたい逸品であることだなあ、と曲の終わりを名残惜しく思う一方、ゲーム中ではほんの数秒で飛ばされてしまうピアノ曲が実は2分を越える力作だったりして、この一曲に全力を込めた生みの親が泣くような使い方をしていたことにも気づく。
 先輩シナリオの「不幸の原因・卒業式・卒業後の生活」と三拍子揃ったフォロー不足、幼なじみシナリオの生かしきれなかった伏線などさまざまな綻びを考慮して、このゲームを「未完の大器」と呼んでもいい気分にさえなってきたのはひとえに曲のおかげか、って評価が手のひらを返しすぎ。
 でもないか。未完成品だって言ってるんだから。

 「ONE」の前半がほとんどなぞったような展開だという噂から、それなら「To Heart」は遊ばなくていいな、などと暴言と承知で言いたくなるような忙しさの中、友人に貸した「雫」が戻ってきた。
 受け取ると、メガドラのパッケージを薄くしたような「雫」のそれの下に隠れるように別のCDケースが。

 …この、青空の下で満開の桜を背景に、通学鞄を後ろ手にし胸を反らせつつ半ばこちらを振り向く黄色いバンドで赤髪を束ねる少女が描かれたパッケージを手渡して、あなたは私にいったいどうせよと。
 また割り込みですか。


10/24

 いや、「後味の悪い」なんて書き方は「雫」のバッドエンドには合っていても「ONE」の幼なじみシナリオのあのイベントには向かないな。

 主人公には、同化まではしないものの、当然プレイヤーに一番近い立場のキャラクターとして感情移入している。
 その主人公の手で、つまりプレイヤーの手で彼女をどん底まで貶めさせようというシナリオへの、目もくらむような怒り。

 そこに加わるは、別シナリオで先輩の卒業式に出るためのフラグをひたすら探し、少し前の校舎潜入イベントで70通りの分岐をしらみつぶしに調べて、結局得るものがないらしいと分かったときの、難易度云々ではなくゲーム進行上の困難、不快な障害物としてしか認識できないシステムに対する怒り。
 解法がないとは今でも信じられない。本当のところはどうなのか。

 二種の怒りがごった煮になっております。
 精神的な「大人への旅」をゆっくり始めた少女のラストシーン〜エンディングと、全般にわたってハイレベルなBGMが、このゲームの全否定を辛うじて妨げている。
 これと「With You」が'98年PCギャルゲー界の評判作だったらしいということで、ちょっと安心した。

 自分はノーヒントでCGコンプリート・おまけキャラまではプレイしたけれど(まだ先があるのか?)、どこかの親切なチャート紹介ページにでも当たって分岐だけを知っておいた方が、時間の無駄もストレスもなく遊べるだろう。
 こんなこと、ゲームに対して失礼だから普通は口にしないものだけれど。


10/23

 一日一殺の気合いで進めようとした「ONE」だったがそうもいかず。

 シナリオの妙を売りにしようとするなら、そのシナリオをスムーズに味わわせて欲しい。「ONE」にかける時間の大部分が、いくつもの選択肢を遡って唐突に訪れるバッドエンドを回避するキーポイントをしらみつぶしに探すのに費されるというのには、腹立たしさ8割惜しさ2割というところ。

 あと、幼なじみのシナリオは、途中で彼女に煮え湯を飲ませプレイヤーに後味の悪い思いをさせたところだけが引き立つひねりのない結末で残念だった。せっかくの伏線が。


10/22

 と、そんなふうに普段とは異なる人格の存在を仮定してみても自分の行動・思考様式が今一つ明快に説明できないのは、適切な人格設定がまだなされていないからか、モデル化という手法の限界なのか、あるいはそんな仮定自体が間違っているからなのか。
 多重人格のなせるわざとしか考えられない症状を描いたノンフィクションが数多くある前で「たとえでは全ては説明できない」とは主張しにくい。
 もし、訂正を重ねてもしっくりくる別キャラ像が造れなかったなら、そもそもそんなものは自分にはなくて、代わりに露わになるのは現状に対する逃避願望。または、努力することもなく潜在能力の出現を夢見る万能幻想。ないしは、己の無能力をなにか奇妙なもの、自分の手の及ばぬものの所為とすりかえることで諦めという名の安心を得ようとする責任転嫁。そのようなものを抱えた惨めな自分。そういうことなのか。

 そういうことなんだろうな。


10/20

 私の中に何者かがいます。
 とても引っ込み思案で一方的な奴です。

 そいつが出てくるのは、今のところ私が文章を書いているときだけです。そいつは、文が一応の完成を見たときに現れ、どこかの一節について一言だけ口にします。
 「それは違うと思う」

 なぜ・どこが違うのか、何が正しいかといったことは一切教えてくれません。ただ違うとだけ言い放ってとりつく島がない。
 仕方ないので直します。また文句をつけてくるときもあるし、別の箇所に目をつけることもある。
 ふいに押し黙ってしまうこともあります。奴にとって非の打ち所のない名文ができた、ということは多分なくて、奴が疲れたのか、こちらが耳を傾けようとしていないのか、どちらかでしょう。

 そんなやりとりを経てできあがった文章は、なんだか自分の書いたものではないように思えて、読み返してみるとちょっと不思議です。

 そんなに強い主張を持っているのなら、一人のときだけじゃなくて、他人としゃべっている時にもしゃしゃり出てきてほしいと思います。
 そうしてくれれば、否定だけとはいえ少なくとも今よりは感情を伴った、中身のある会話が交わせるのに。

 チャット、ってありますね。奴の立場からすれば、あれは何のためにあるのか分からないシステムです。
 じっくり考えを反芻しながら表現できるという、文字表記することで得られる最大の恩恵を、なぜわざわざ捨ててしまわなければならないのか。


10/19

 主人公の性格が嫌なら、嫌じゃない行動を選んでいけばいいじゃないか。
 そういう方針で前向きに「ONE」を進めて一人分クリア。
 高一という設定より心身ともに5つは幼く見える頑是ない下級生の良き庇護役として美しく物語を終える。めでたしめでたし。
 って、なぜそこでおっぱじめようとするかなコイツは。

 そんな感じで先日の思いはどこへやら、あっさりテキストリーダーにカムバックしている。
 ところで「ONE」のテキスト早送り機能が未読・既読を問わず働くというのは何事だろうか。「Kanon」「雫」と年代の異なる両者が判別していることから、ノベル系ゲームにはついてて当たり前の機能だと思っていた。それを用いた「早送りを活用した新たな選択肢(→未読シナリオ)探し」が「ONE」ではできない。
 ページやパラグラフ番号(ゲームブックの場合)に相当するそのような手がかりを消し去ったデジタルな特性を憎らしく思う。
 脚本と絵と音楽だけではゲームは作れないってことだな。そしてシステム回りが優れていたのは「With You」だったことをも、こちらは鮮明に思い出した。


10/15-17

 金曜の夜は飲み会で、そこで食べたのが「激辛キムチ鍋」。鍋の底にトウガラシ粉が堆積し、湯気に混じる辛み成分が目にしみる殺気立った一品。
 その効果は翌朝てきめんに現れた。腹がじくじくと痛み、トイレに駆け込んでも腹痛とは別の切ない苦しみ、具体的な言及が憚られる(舞台がハバカリだけに)熱い刺激が出口近傍に! くわッ!

 そんな中でも整腸薬を飲んで新宿へ行く。シルバーガンプレイヤーの集いがあるのだ。そもそも翌日に用事を控えていながらそんなものを喰うからいけない。キムチ鍋を舐めていたようだ。実際は食べたわけですが。
 しかし反省しながら腹を押さえつつ電車でうたた寝などしていくうちに治った。偉いぞ新ビオフェルミンS錠。

 メンバーはいのさん、けにゃむさん、はっしーさん、ボ敵さん、元ゆさんというシルバーガン界をリードする方々で、ゲーセンで(ストライカーズ1999や音ゲーも交えて)遊んだり、持ち寄った超絶美技のビデオを鑑賞したりと充実した一日を過ごす。
 シルバーガン以外のアーケードゲームはからきし駄目で今やヘタレテキストリーダーになっている自分としては、他の(特にシューティング)ゲームとのつきあい方・プレイスタイルについて考えさせられる貴重な機会でもあった。
 遊びこもうと志すところにスタートラインはあるのだと。思えばシルバーガンもそうだったじゃないか。

 帰宅後早々に寝る。食あたり(?)+遊び疲れにより12時間睡眠。いくらでも寝られそうです。


10/14

 「With You」につけた4,800円という思い出価格は優しいとか寛大とかじゃなくて甘い見方だったかと思えてならない。
 あれがどんな内容のゲームだったか、今じゃほとんど思い出せないもの。

 「With You」はゲームである必要は全然なくて、CG画集とセリフボイス集を合わせたお楽しみソフトだった、といってもいいのか。それぞれのクオリティは高いけれど、それらが一つになる意味合いが薄くて、むしろゲームの形になることで自由に絵も見られないし声も聞けないのがマイナス、とも言えそう。それは「テレビゲーム」(デジタルメディアで展開される遊び、というような広い意味であっても)としては悲しい。その極端な例が「セングラ」なんだろうな。
 そういう意味で、絵・音・物語が一体になったときに初めて本来の力を(それも強力に)発揮する「Kanon」には「With You」はどうしても勝てないのです。こっちも狭い意味での「ゲーム」じゃないけれども。

 ということで1000円未満の端数を切ってみました(→4,000円)。
 ついでにプレイ時間を修正。これはどのゲームでもかなりいい加減に、5時間単位ぐらいで適当につけているが、どう考えても「With You」で30時間遊ぶことはできないと思う。ひたすらセリフを聞いている時間は心理的に長く感じた、ということなのだろう。5時間削ります。

 それにしても「Kanon」の初回限定版に付いているというBGMアレンジCDは欲しかった。移動の邪魔にならないように(「カノン砲」だし)とポスターをつけない店を探して買った「Kanon」だったがそんな特典があるんだったらそっちにすれば良かった…といってもあらかじめ曲だけ聴くこともできないし、そのブランドのファンのためのサービスだったのだなあ。残念。


10/13

 次は、というと順番通りなら「雫」と一緒に買った「痕」になるけれどここで横槍が。あの重い雰囲気の連弾を食らうのもきついし2ブランドを交互に遊ぶのも良いかと思い「いつの日か」とか言っておきながら「ONE」を優先させることにする。
 で、少しだけやってみたが「Kanon」とは大違い。何が違うって主人公の性格が。

 「いじめっ子がただふざけているだけだと思っていても、相手はいじめられていると感じる時もある」という状況がありますね。そういう線の引き方をするなら、「Kanon」の主人公は屈託なくからかい、「ONE」の主人公は腹に一物持ってからかうタイプ。つまり相手側は「Kanon」では一緒になって遊び、「ONE」ではいじめられている。
 シナリオライターが性格設定、イベント作成の腕を磨いた結果があの和やかな「Kanon」の世界だったのか、それとも「ONE」の主人公の性格を必須とするシナリオがこれから展開していくのか(「雫」のように)。
 それはまだ10分くらいしか遊んでいない今では答えを知るべくもない疑問で、後半急展開するらしい物語を待ち望むからこそ続きを遊ぶ気になってくる。もしこれが体験版だったら、このゲームを買う気にはならない。ほんと嫌な奴みたいだ、この主人公は。

 とにかく早いとこ「Kanon」のイメージを払拭しないと楽しめるものも楽しめないだろう。


10/12

 いつの間にか遊ぶべきゲームが目の前に順番に並び、列の最後方は20世紀を越えて遙か彼方に霞んでしまっているようになった。遊ぶ「べき」なのは自分が買ってしまうからだが、この列はもう伸びることはあっても消化しきることはないのだろう。
 しかもその列に割り込んでくる無礼なゲームがしばしばあるから律儀に並んでいるものが割を食っている。遠くに見える「グランディア」の巨体(物語のスケール・消費時間両方の評判からなるイメージ)なんて長らく一歩も動いていないかのようだ。

 さて、次は、と…


10/11

 次のゲームに取りかかる前にちょっと精算をしたいと思いちくちく考えていたら、一本まとめることができた。MEMORIAL GAMES更新:Kanon! にしようかと思ったが、それだと最近の5本中4本がギャルゲーになってしまいいかがなものかという気がするので別のを。仙剣奇侠伝
 思えばこのゲーム、発売日に買って学生時代最後の春休みを費して解いたのだったなあ。時間と、何より気持ちにゆとりがないとプレイできないゲーム。

 タイトルを打ち込むとき人→道→怪→任説とやっていて、面倒だから単語登録させようかと思いながらも今に至る。もう入力しないだろうからいいや。


10/10

 主人公のジコチューっぷりが際立つ(そういう設定のもとで作られている話は良くできている)本編を一通りクリア。彼にはハッピーエンドよりもトゥルーエンドの方がお似合いだ。あ、だから「トゥルー」エンドなのか。
 その後で現れたおまけシナリオで、制作者から
 「このゲームのことは、もう忘れろや」
と忠告されたように思えたので「雫」はこれにて終了。
 ただし「オラオラ」丸3ページ→領収書、のネタで笑ってしまったのは不覚。

 シルバーガンページ更新。5013万点への道
 まだ遊ぶ気になれないでいる。


10/9

 文章の読み取り速度は意識して訓練しようとしなければそんなに早くはならないと思う(だから速読法で金が取れるんだろう)。でも、内容が決まっていて、百人一首のようにほんの一部分から全文を察することができる場合は、いつのまにか自分でも驚くほどのスピードに対応できるようになっていたりする。

 「3」以降のスーファミ版「ダービースタリオン」を遊んでから、これもスーファミの「2」に戻ってプレイしたときに感じた最も大きな違和感は、番組表とかグラフィックとか配合システムの違いではなくてメッセージ表示の「間」である、というのが、昔一緒に「2」で遊んだ友人との一致した意見だった。
 メッセージボードがズルッと、何かを引きずるような微妙な速度でスライドしてきて、その後に初めてコメントが出てくる、その一瞬の間にかなりいらつき、積み重ねても微々たるもののはずなのに時間の無駄をしているように感じた。

 適応できるならそういう時間は短いほどいい。「3」ではキャンセルボタンを押しっぱなしにし、目に入った瞬間に消えるコメントから全体の長さや特徴的な単語だけを読みとってゲームを進めていた。
 それを突き詰めれば、最長シナリオをたどっても5分と経たずに終了できる、この早送り文章くらいの超スピードにもついていけるようになるだろうか、と、「雫」の既読シナリオ読み飛ばし機能を使いながら考えた。


10/7

 「回想(したいなんてこれっぽっちも思わない)モード」という、変わった趣向のCG鑑賞機能。

 そのような極めて気まずい展開をたどった「雫」に弱っているところ。
 シナリオの一刻も早い終了をこれほど願ったことはなかった。


10/5

 「ナイスゲームズ」の最新号を読む。個人的にいいタイミングで「ONE〜輝く季節へ〜」(「Kanon」スタッフの前作)のPS版が紹介されている。
 「(移植の出来はパソコン版に比べて)全体的にまんべんなく落ちている」とは忌憚のない意見が聞けて良かった。ネタばれ度の高さはいただけないけれどこの記事で決定。「ONE」はいつの日かパソコンで遊びます。


10/4

 昨日は本屋巡りをしていたが、ついでだから今まで縁のなかった美少女パソゲー専門雑誌などというものを覗いてみる気になり立ち読みしたことを思い出した。しかしこんなにたくさんの雑誌が出ているとは。
 肌色の氾濫に目を回しながら、また周囲の視線を意識していたたまれない思いを抱えながら(大丈夫、誰もアンタのことなんか気にしちゃいないさ!)「Kanon」の記事を探してみる。
 PUREGIRLが発売直後の秋葉原(端的に言うならメッセサンオー)の盛り上がりぶりを伝えていた。おまけでついてくるポスターを背中の荷袋に差す様子を「カノン砲」と形容していたのには笑った。

 実はkanonという単語は手元の英英辞典(The Pocket Oxford Dictionary、新訂第八版)には載っていない。ではパッヘルベルの作曲で特に有名な「追復曲」を指す言葉はというとcanon。
 あれ、と思い新明解国語辞典(第五版)に当たると確かに
 canon:追復曲
 kanon:砲身が長くて弾丸が遠くまで飛ぶ大砲
 「キャノン砲」が馴染み深い(馴染んじゃいないか)呼び名だっただけに印象とまるっきり逆。というより題名としての「Kanon」、意味間違ってるんじゃないか? いやもし本当に大砲の意味だったら…確かに18禁だし…
 と混乱し始めたが、よく読めばkanonの前には「オ」すなわちオランダ語由来との注釈が。

 つまり英語だと思うからいけないのだった。だから英英辞典に載っていなかったのか。
 ちなみに追復曲の原語はドイツ語でありKanon。ああ良かった早とちりしなくて。調べてみると思わぬことが分かって面白い。


10/3

 東海村の放射能漏れ事故は国内過去最悪のレベル4! なんていう見出しが新聞に踊った昨日おとといだったけれど、「レベル4」だけ白抜き大活字にしたって規模の見当がつかない。
 内輪の指標なんかより、現場への今後の影響や避難勧告範囲・休校学齢設定の根拠など、注目すべきことが他にありそう。それでも報道したいんだったら、それがどういう位置づけにあるかを説明した一覧表をもう少し目立つところに載せてほしかった。というより、それを同じ重みで知らせないのではただの脅しで何の役にも立たない。
 日本で初めて日本の施設で「人に」被害を及ぼす「事故」(対人でなければこの言葉は使われないそうだから)が起きた、って言えば十分じゃないかな。
 地震のマグニチュードみたいに、レベル表記だけで重大さが直感できるようにとの教育的配慮なのか。事故が頻発するであろう将来に向けた布石として。
 天災じゃないんだからそんな配慮いらない。

 数値だけが威張る見出しからぼんやりと浮かんできたものはT.M.Revolutionが舞い狂う様子。だいたいあんな感じでやばいのか、と納得しかけるのもどうかと思う。

 昨日アップした5012万点への道をちょっと手直しする。
 A→a、B→bという主語・述語の組み合わせでそれぞれ一文となるべき文章がA→b、B→aと入れ替わっていることがたまにある。考えてみれば、いや考えなくたって実に不思議なミスで、そんな間違いは論理の通しかた筋道の立て方に無自覚でないと犯せない。見つけるとがっくり来る。
 どうにかしたら直るものなのか。


10/2

 我がシルバーガン人生(のごく一部)に一片の悔いなし。

 しばらくシルバーガンは休養。前にステージ5Aで1200万点が出た時と同等以上の強い反動が襲ってきて、あっさり組み伏せられてどうにも動けない。
 プラクティスで5013万点出す。もう増えないだろう。増えてたまるかッ。いや増えてもいいです。考えないことにする。

 遊ばない分ページを更新しよう。5012万点への道
 新規更新なのに情報が古いのがやや残念だが、古くしているのは自分だから仕方ない。
 後編も早いとこまとめないと忘れてしまう。

 これでようやく「雫」に取りかかる気になってきた。


10/1

 ここ2〜3日、強烈に「終わり」「別れ」を意識しながら「シルバーガン」を遊んでいる。
 これを達成すれば全て片がつき、長かった戦いから解放される。

 数日前に決着したはずの戦いはまだ終わっていなくて、不意に目の前に突きつけられたそれには大いにうろたえた。突きつけられる直前まで勝利の余韻に浸っていたためになおさら衝撃的だった。
 まるでファミコン時代、ブームの手垢がついていない頃のRPGのラスト、苦労が実ってついに打ち倒したボスの死骸の奥から、予告なしに姿を現す真のボスのように。
 自分が今相手にしているのは、シドーだ。

 これすべてプラクティスの話。全てのステージでこんな心境になるためには、あと何年を待たなければならないだろう。
 そしてまた、現在抱いている感覚も、これで最後であって欲しいとの願いが生み出した幻に過ぎないかもしれないと思うとき、「シルバーガン」の底知れなさに寒気さえ覚え、身震いを禁じ得ない。



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