ゲーム+α日記(2011年10月)

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10/30(日)

 片手で移動、片手で照準の操作系だったら、より最近の『罪と罰』の方が通りがいいだろうに(といっても知っているのはN64版。Wii版もいずれ遊ばなければなあ。宿題が多い)、わざわざ『激写ボーイ』を引き合いに出したのは、この『ガンストリンガー』が、あちらに引けをとらないほどぶっ飛んで魅力的な世界を作り上げているからです。
 わざわざゲームシステムだけ先に抜き出したのも、そこをごちゃ混ぜにすると話が終わらなくなりそうだったから。

 基本は裏切った仲間への復讐劇で、殺されてしまった主人公が骸骨として蘇り、立ちはだかる敵をつぎつぎ倒して回る、という設定ですが、これが本当の「劇」であるところが良い。
 すなわち、観客がいる劇場でゲームが行われているというメタ視点の計らいなのです。
 ゆえに、プレイヤーは骸骨君を直接動かすのではなく、骸骨をつるす操り人形の糸(string)を動かす、という間接さ。裏方さんなのですね。
 その構図はゲームの節々に出てきて、ここぞの名場面では観客側にカメラが移動し、客の反応が写されます。ここで、彼らが実写で顔出ししているというのが次の特徴か。
 そうだ、ゲームは全てCGでなければならないなどと誰が決めたのだ。面白くあるのなら、そんなこと気にしなくてもいいじゃないか。まったく正解だ。CGと実写のちゃんぽんがでたらめな面白さを引き出しています。
 でたらめといっても、ラストではメタ視点を利用したサプライズがあり、さらにどうやってるのか実写内をゲーム中の主人公が違和感なく暴れまわる映像もありで、適当なわけではない。でたらめを狙って、その通りにできているのがすごいのです。

 ちなみに、実写活用の極致が、無料のダウンロードコンテンツ「ウェイビーチューブマン物語」で、なんと全編これ実写。主観視点に変わり、移動操作はなくなり、勝手に移動する画面内で狙いをつけて撃つだけですが、ムービーに当たり判定が発生したところで撃つと、次のムービーに移行するという、ずっと昔にレーザーディスクであったような(幻の記憶?)タイプのゲームです。
 もちろん見所は、善人であっても当たり判定が生じる場面があるところ。失敗しても直前の場面に戻されるだけとなれば、どんな死に様を見せるのか、どんなふうに失敗を詰られるのか、すべての反応を試したくなります。恐ろしいことに子供も撃ててしまう。
 これら全ての場合に応じたムービーが用意されていて、爆笑の連続。本編ともども、なんて楽しそうにゲームを作っているんだと思わずにはいられません。

 ただ、これだけ楽しんでいてもなお、当方が十全にこのゲームを吸収できているとは言えないことを、プレイを通して思い知らされていて、それは少し悔しい。
 というのも、ローカライズが主要なト書きの字幕だけで、まあそれがあるだけでも随分ありがたいにしても、このゲームのメッセージを網羅するには程遠いのです。
 敵の掛け声が頻繁にかけられるほか、「ゲストを呼んで、ゲームについて気ままにおしゃべりしてもらう」なんていうおまけモードがあって、ゲーム本来の音を小さく抑えてまでトークを押し出してくる。これまたすごく楽しそうなのですが、いかんせん聞き取るのは難しい。和気藹々とした雰囲気だけ感じ取って愛想笑いして、何種類か聞いて実績が解除されたらおまけを閉じる、というのは後ろめたいものでした。
 また、西部劇に対する背景知識の差が、ネイティブの皆さんとは比べ物にならないという点もあるだろう。予備知識が『コール・オブ・ファレス』1本とは心細い。せめて続編か、『レッド・デッド・リデンプション』あたりをこなさないとだめか。ああ、また宿題が。
 なお、ゲーム側から一矢を報いるとすれば、和風もどきのステージでの敵の掛け声に、どうも"All your base are belong to us"と聞こえるものがありましたが、空耳か、もはやお約束的に入れる地位の文章なのか。きっと後者なんだろう。

 好成績のためにはキネクトでの自機操作の正確さを競うという厳しさがあったものの、総じて大変楽しめかつ感心できるゲームでした。
 こういうのがもっと広まればいいのに。



10/26(水)

 1本買うと別のゲームがおまけについてくる、という売り方のお得感に釣られて買ったものの、そのおまけゲームばっかり遊んでいて、しまいには高いおまけゲームを買った扱いになってしまう。
 そんな経験を、詰め合わせパックのゲームで何度も経験しています。
 今回はきちんと、元のゲームも遊んだ例。珍しく、と言えかねないのが我ながら悲しい。キネクトを使ったガンアクションゲーム
『ガンストリンガー』です。
 ちなみに、おまけのゲームは『Fruit Ninja Kinect』。両方遊ぶなら、お買い得っぷりが甚だしい。

 強制スクロールのステージの中を、マイキャラも照準も動かしながら進む、視点を引いた半アクション半シューティングなゲーム、というと、『激写ボーイ』(本家のサイトがないのでこちらで。自分で遊んだのもこのバージョンだったことだし)などが思い出されます。
 あの方式を普通のコントローラーで操作すると、操作キャラとその近くの障害物、そして照準とその近くの標的と、いろんなものに次々に目を配らなければならず、たいそう忙しく複雑なゲームとなってしまっていました。
 その取っ付きの悪さが、この『ガンストリンガー』ではかなり解消されています。それこそ、キネクトを使っているのだから奥の浅いゲームなんだろう、と思わせてしまうくらいに。この時点でイメージの勝利。

 自機の操作は左手で、射撃は右手で行います。
 ジャンプを含む移動が全て、左手の移動で行える。このとき、スクロール先へは移動できません。奥行き方向の検知をキネクトが可能であるにもかかわらず、それをやらなかった。一軸の移動かジャンプか、というふうに、動作は平面に限られています。ここが簡略化の一つ。
 そして射撃は、的に照準が一度当たればいいロックオン方式。そして右手を振り上げることで起爆。狙い撃ちではなくあくまで射撃であり、「銃を撃つと手に反動が返ってくる」ことからの逆転からなるこの操作で、敵が次々に撃ち落されていきます。
 照準と敵を見る必要はあっても、そこにショットのタイミングまでを合わせる必要を省いた、これがもう一段の簡略化仕様。

 ここまでやってようやく、実際の操作に体を使うことを含めてもどんどん進めるゲームになるのだから、以前のモデルがどれだけ複雑だったかが振り返れます。
 難しければそれはそれで遊びこなしたときに面白い。ただ、こちらの簡略化バージョンもさくさくクリアできてこれまた楽しい。
 そして、通りいっぺんのクリアに飽き足らず、もらえる称号を高めたい向きには、隠されていた生来の厳しさが牙を剥く、という二段構えの周到さ。
 キネクトゲームとしてかなりよくできている。時折現れる凶悪なトラップに気持ちが乱されるのも含めて、この瞬間を確実に楽しんでいます。



10/23(日)

 このままだとXbox360用ゲームのプレイの順番待ちがFPS・TPSばかりになってしまい、将来のバランスが危ぶまれたので、発売日近辺で近所の店が入荷したことに感銘を受けて衝動買いして以来ほったらかしにしていた『ホームフロント』を遊んでいました。
 危惧すべき別カテゴリーのバランスが、そう遠くない将来にあるだろうに。

 戦争ものの銃撃ゲームもどこに戦場を求めるかに苦労しているように見えますが、このタイトルはアメリカ本土、しかも占領下、さらに相手は北朝鮮という奇抜さが特徴。
 日本版では国の固有名詞を「北の某国」に差し替えるなどの配慮を行ったそうですが、冒頭でその某国の将軍が、仕えている指導者の実在人名をさらりと口にしており、審査機関がなぜそこを気にしなかったのかが謎です。
 その後の見るだけシーンもえぐい情景が頻発しており、第一章の題名「戦う理由」を盛んに強調しています。

 もっとも、主人公はパイロットであり、彼に引き合いが来たのもその技術を見込んでのことで、銃の腕前にはさほど期待はかけられていないようす。乱戦はほとんど徒党を組んで行われ、体を張る仲間たちを盾にして背後からこっそり狙撃、などで十分な役割と褒められます。
 そんなわけだからか、その後もスナイパーライフルを持たされての撃ち抜きやら、戦車の操縦桿を持たされての照準合わせやら、重要ながら落ち着けばこなせる役柄が担当になり、程よい貢献の感じが得られます。
 というより、前編通じてそんなイベントが多くて驚きました。指導範囲を外れたら即やり直し、がちがちに固められた一本道。目標を達成するまでは次のエリアへの入り口は封鎖されていて、いざ開いた扉をくぐると丁寧に後ろがふさがれる。
 オフラインでのストーリーをたどるモードでこの形式って、特に珍しくもないんだろうか。舶来ゲームにイメージが強いオープンワールドとは逆すぎて戸惑います。この前遊んだ初代『アンチャーテッド』を思い出しました。

 もっとも、筋書きのないドラマを求めるならオンラインの対戦でやりなさい、ということなんだろう。この手のゲームでは珍しく、こっちにも参加してみて、1人倒す間に10回死ぬ体たらくのひどいものでしたが、少し面白さが分かった気がします。
 出会い頭に敵とぶつかって、銃を乱射されたのだけれど、蜂の巣になる前に近づいてナイフで一刺しすることで、重傷ながらなんとか生き延びたのでした。こういう生死の境目を、もっと洗練された状況下で経験していったら、この種の対戦にものめりこむのかもしれない。
 今回はやめてしまいましたが。これを遊び続ける可能性への恐れがあるような気がしました。もっといろんなゲームを遊びたいのに囚われてしまうことへの恐れか、FPSを楽しんで遊ぶことで、その行為の意味づけが刷り込まれるのが怖いのか、それが混ざったようなものだと思います。

 ときに、このゲームの状況はいかにも作り話な設定ですが、それでも起こりうるとしたらどのようにしてなのかを考える上で、エネルギーの問題が主軸になっていると受け取れました。
 同時期に産油国での争いも起きているようだし、ガソリン価格の高騰がアメリカを苦しめ、原子力発電所の占拠が日本に打撃を与え…と、シミュレーションはきちんとしているように思えます。
 そもそもこのゲームは状況の一場面で、戦況を変えうる攻撃に使うための燃料をどのように手に入れるか、というのがお題であることだし。
 そのあたりは、開発チームが同じだといい、ずばり副題(Fuel of War)にもなっている『フロントライン』からつながっているんではないかと、サブタイトルのイメージだけで想像し、そちらもいずれ遊んでみたいと、順番待ちソフトの列の一点を見ながら思うのでした。



10/16(日)

 XboxLIVEアーケードの『Fruit Ninja Kinect』によって、筋肉痛がもたらされています。

 画面に出てくるいろんな果物を「切る」、という極めてシンプルなゲームですが、こういうのがしっくり来る日もある。
 「できるだけまとめて切ると高得点」「たまに出てくる爆弾を切るとペナルティ」という追加ルールで遊び方に工夫を持たせつつ、何よりキネクトで遊ぶのが楽しい。
 「切る」方法は手刀なのであり、手を振り回すアクションがそのまま画面に反映されるのです。瑞々しい切断音と飛び散る果汁に彩られる形で。
 それはそれは爽快で、息が上がるまで切り続けました。その結果が筋肉痛というありさま。

 もっとも当方の腕は、このゲームを遊んだ世間の平均以上に痛んでいるだろうと思います。というのも、途中までこちら側の空間をそのまま画面に当てはめて腕を振っていたから。
 画面の中に薄く影が見えていて、それが体の位置を表していること、その手の先がそのまま切る位置になること。だから、細かな位置合わせには、その影を見ながらそろそろと腕を移動させて、ここぞの場所で小さく手を動かせば精度が上がること。
 そのコツに、高得点狙いの攻略文を見るまで気づきませんでした。
 試してみれば、なるほどこれなら爆弾に近い位置の果物を狙って切れる。それまでは、空間からの適当な予想で切っていて、爆弾を避けられずにすぐゲームオーバーになっていたのでした。そして、それが分かってからはずっと効率よく遊べるようになった次第。
 ただ、もちろんそれに気づかなかった自分の間抜けさは笑われて然るべきですが、そんな無邪気さでさえ遊べていたのが、キネクトの偉大さをより引き立てているように思うのです。
 ガイドによる補助を意識すると、直感への届き方が一つ遮られる。正解探しになり、極端にはどの位置でも良くなってしまう。空間を狙って切る遊び方こそが、キネクトの面目躍如たるところなのではないか。



10/9(日)

 トレジャー祭りが続けられるかと思い、『Bangai-O HD:Missile Fury』を今が出番とばかりに遊んでみたけれど、あれ、これは勢いが止められた感じ…

 N64の初代以来となるバンガイオーだけれど、十数ステージプレイした段階では、あのとき一番楽しかった「飛び回りながらの狙い撃ち」があまり重要でなく、出番が少ない。
 二番目に楽しかった「すぐ近くの敵弾だけが自らのミサイルに変わってもいい」システムは機能しているのだけれど、それが「ダッシュ中は無敵」かつ「ミサイル跳ね返しで再ダッシュが即座に可能」、ゆえに「ミサイルによる直接攻撃でなく、無敵を保つという間接的な目的のためにミサイルを撃つ」、という流れが一段回りくどくて、ちょっとピンと来ません。
 そこへ、山場にたどり着くまでの道中が妙に長く、山場ではコツがつかめないとすぐ死ぬのでまた初めから、というもう一つの遠回りが重なって、遊んでいていらいらしてくるのを自覚しました。

 おかしい。これは体調でも優れないんじゃないだろうか、このゲームを楽しいと感じないとは。
 いや、それほどまでに上述の自分の遊び方に自信があるわけでもなく、ゲーム全体を通じて有効な秘訣があるに違いない。それが思いつけないなら、無理に遊び続けて気分を悪くすることもないだろう。
 こういうのは、一気に根を詰めたりせずに時間を置くことで、新たな道が開けることもあるものです。今回がそうであることを祈ります。



10/2(日)

 『Radiant Silvergun』の次にプレイしたのが、その続編を彷彿とさせるゲームだったことも、やはり何かの縁だろうか。
 これもXboxLIVEアーケードから、『Outland』を遊びました。

 探索型の真横視点アクションゲームで、ジャングルやら地下やら高山やらを走り回り、ついには神のごとき姉妹と対決します。
 アウトランダーって車は悪路もばりばり走るイメージですが、こちらの主人公も見てくれは小柄ながらその走破能力は非常に高い。どんなに高くから落ちても平気です。
 主な武装は剣ですが、そのうちスライディングや下突き、ビームなどまで覚えてさらに強靭に。
 しかし敵もただ黙ってはやられてくれない。遠距離攻撃はゲージ消耗式ですが、せっかく狙い済まして撃ったビームを盾でばっちり受け止めたりします。
 そんな感じで、ときに飛び道具に頼りながらも、総じて剣技の応酬が楽しく遊べます。

 攻防一体の特徴的なシステムが、2色の属性に分かれた敵弾を、色を合わせて吸収することで対応したり、動く足場に乗って色分けされたレーザー砲の中をタイミングよく色を切り替えたり、敵の体色とは別の色で攻撃ないと効かなかったり……と、こんなところで『斑鳩』さんとご対面とは。
 白っぽい青と黒っぽい赤という組み合わせに、幾何学的に撃って来る敵弾にと、リスペクトの色は切り替わりようもなく残っています。
 しかもその影響はアートワーク全体に及んでいるようで、緻密に描かれた神話調のグラフィックが素敵過ぎる。白黒主体だと悟りの境地にたどり着きやすいんだろうか。その点では『パタポン』の風味も思い起こしました。

 場面に応じてステージが拡大縮小して、引いた画面では主人公がどこにいるか見つけにくいほど細かく、小柄さが過剰に印象づいたのもそのためだと思いますが、がんばって画面を探せばそれもどうにかできます。なんとも丁寧な作りで感服しました。
 失敗が納得しやすくて、自分のせいだと分かって、対策が立てられてついにはクリアできる。満足できるアクションの循環です。
 ネット協力プレイもあって、一人でさえ苦慮する属性変更にあうんの呼吸が求められちゃうのがもどかしいけれど、それもまた良し。ラグがなければずっと楽しかっただろう。

 最大の問題は、これが日本で配信されていないということに尽きます。
 こういうものがあるのだと日本に知らせてあげればいいのに。このたびは海外から輪廻が巡ってきました。それは誇らしいことだと思うのだよなあ。
 というのは慈善事業の考え方だけれども、このゲームの魅力ビームが国境の盾で止められてしまうとは、惜しくてならない。



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